動きの激しいゲームだけをするなら24インチ、解像度はFull HD(1980×1080)がグラフィックボードの性能も発揮できて、画面サイズも全体が把握し易くてよいと思います。
24インチFull HDを使用していてましたがLG 27GL850-Bへと買い換えました。少し大きめで作業がしやすく、動画・ゲームにも使えるモニターを選びました。
画面サイズと解像度
モニターサイズを決定するにあたってアスペクト比4:3、Full HDより解像度が高く、24インチ・Full HDに近い画素ピッチのものを選択しました。

出典:https://amazon.co.jp
「アスペクト比」とは、【 画面の横と縦の長さの比率 】のことです。アスペクト比16:9のものがワイドモニターで解像度はフルHD、WQHD、4Kなどになります。テレビも同じアスペクト比になっています。
アスペクト比21:9の横長のものがウルトラワイドモニターで解像度はUWQHDなどになります。
「解像度」とは、【画面の細かさ】を表すものです。Full HD 「1980×1080」は、画面内の横方向と縦方向の表示ドット数を表します。
数字が大きい程、表示ドット数が増えますので画面内の情報量が増えます。
「画素ピッチ」とは、 【画素と画素の距離 】のことです。画素ピッチの大きさが大きければ、表示される画像も大きくなります。
大きなサイズのモニターでも画素ピッチが小さければ、画素ピッチの大きい小さなサイズのモニターに比べて文字のサイズは小さくなります。
Full HDを超える解像度で同じアスペクト比を維持するにはWQHDか4Kとなります。
呼び方 | アスペクト比 | 解像度(ピクセル) | |
横 | 縦 | ||
Full HD | 16:9 | 1920 | 1080 |
WQHD | 16:9 | 2560 | 1440 |
4K | 16:9 | 3840 | 2160 |
UltraWide | 21:9 | 2560 | 1080 |
UWQHD | 21:9 | 3440 | 1440 |
Full HDと同じ程度の大きさで文字を見ようとした場合、WQHDでは32インチ、4Kでは43インチ以上が必要になってきます。
Windowsの拡大表示(スケーリング)を使って文字を大きくした場合、解像度の高いモニターを使用しても作業領域は広がりません。スケーリングしていても動画・ゲームなどは元々の解像度で表示が可能。
画素ピッチから考えるとモニターサイズとして適当なのはWQHDで27インチ以上、4Kで34インチ以上でしょう。27GL850-Bは27インチ WQHDで解像度、画素ピッチもピッタリです。
モニターサイズの雰囲気を見たい方はモニターサイズ比較チェック(ヲタクのたわごと)でシュミレーションできます。
モニターサイズ (インチ) |
液晶サイズ(cm) | 画素ピッチ(mm) | |||
横 | 縦 | Full HD | WQHD | 4K | |
24 | 53.1 | 29.9 | 0.277 | 0.208 | 0.138 |
27 | 59.8 | 33.6 | 0.311 | 0.233 | 0.156 |
29 | 64.2 | 36.1 | 0.334 | 0.251 | 0.167 |
32 | 70.8 | 39.9 | 0.369 | 0.277 | 0.184 |
34 | 75.3 | 42.3 | 0.392 | 0.294 | 0.196 |
43 | 95.2 | 53.6 | 0.496 | 0.372 | 0.248 |
ココがポイント
27GL850-BをPS4 Proに接続した場合、PS4 Proの出力は4Kとなります。モニター側でWQHDにダウンスケールしてくれます。
WQHDも4Kと同じアスペクト比16:9になっていますので違和感なくすっきり見えます。
湾曲モニターに興味のあるかたも多いと思いますが27インチであれば画面が小さいので湾曲は必要ないと思います。湾曲は32インチ以上なら必要でしょう。
また、ウルトラワイドモニターでワイドモニター27インチの液晶縦サイズ33.6cmを確保する場合、アスペクト比が異なるのでウルトラワイド34インチ(縦34cm×横79cm)クラスが必要になってきます。置くスペースには充分注意が必要です。
純正のモニタースタンドがないのはエルゴトロンLXデスクマウントモニターアームとサンワサプライ補強プレートを使っています。
27GL850-BはVESA 100x100mm、スタンドなし重量4.2Kg。モニターアームはVESA 100x100mm又は75x75mm、耐荷重11.3Kgまで対応なので34インチクラスも使用可能です。
エルゴトロンはアーム関節も弱くない、モニター位置決めもピッタリ止まる、ビジネス分野でも多く使われていてます。モニターアームにしては高価な部類に入りますが、定番の商品でしょう。
液晶パネルの駆動方式と応答速度
液晶パネルは駆動方式の違いによってTN方式、VA方式、IPS方式の3種類があります。
駆動方式 | メリット | デメリット |
TN方式 | 低コスト
応答速度が速い |
見る角度で色が大きく変化する |
VA方式 | かなり純粋な「黒」が表現できて コントラスト比を高くしやすい |
見る角度で色が変化する |
IPS方式 | 見る角度の影響を受けにくい
色表現が豊かで画質が良い |
高コスト
応答速度が遅い |
「応答速度」とは、【画素が黒→白→黒又は白→黒→白に変わる速度】を表すものです。薄い灰色→灰色→薄い灰色のように中間階級色の変化は応答速度GTGで表します。
実際のゲームでは中間階級色での色変化が多いため応答速度GTGが重要になってきます。応答速度が遅いと表示が遅延するため、残像が見えるようになります。
※応答速度GTGが応答速度の意味で使われている場合もあります。
大雑把に言うと画質の順ではIPS方式>VA方式>TN方式。コストの順ではTN方式>VA方式>IPS方式が有利となる。ゲーミングモニターの分野では応答速度が速いという特徴を活かしてTN方式が人気だった。
27GL850-B はLGのNano IPS™で応答速度GTG 1msを実現しており、IPS方式なのに応答が速い。TN方式だとイマイチだった色表現も豊か、応答速度が速くゲームも問題ない仕上がりになっている。




ポイント
27GL850-Bのゲーム機能設定に応答速度があります。Fast設定=応答速度?msなのか気になります。Fasterにすると確かに残像が見えます。項目的にFaster=応答速度1msな気がするんですがよくわかりません。
パネルスペックの応答速度から、オーバードライブ回路で応答速度を高速化させます。標準的な環境の場合、[Fast ]を使用することをお勧めします。
動きの速い映像の場合、[Faster]を使用することをお勧めします。[Faster]に設定すると、残像(オーバーシュート)が発生することがあります。その場合は、表示ソースに合わせて適切な速度に設定してください。
Faster 液晶パネルの応答速度を高速にします。 Fast 液晶パネルの応答速度を中程度高速にします。 Normal 液晶パネルの応答速度をやや高速にします。 オフ オーバードライブをオフにして、パネルの基本速度になります。 LGエレクトロニクス 27GL850取扱説明書より引用
リフレッシュレートとフレームレート
27GL850-Bはリフレッシュレート144Hzです。240Hzや2020年に出ると発表されている360Hzなどもありますが、普通の環境では144Hzで充分です。
36fps、72fps、144fpsで比較しても36fpsは圧倒的に悪い。72fpsと144fpsは、144fpsがいいが72fpsでもいけるんでない!?レベルに感じます。
高いリフレッシュレートに対応するためには、高いフレームレートも必要なため、極めて限定された環境でしか性能を発揮できないと考えます。
リフレッシュレート144Hzはゲーミングモニターであれば確保できますが、フレームレートも同じように144fps確保するのは相当な投資が必要です。
解像度を上げるほどグラフィックボードへの負荷が大きくなりますのでGeforce RTX 2080Ti(15万円クラス)のものでもファイナルファンタジーXVの4K高品質では60fps程度に落ち込みます。Full HD軽量品質で170fps程度になります。もちろんメモリーやCPUにも依存しますのであくまで参考値です。
fpsではないですが公式ファイナルファンタジーXV ベンチマークも参考に。
27GL850-Bは解像度もFull HDより上、4Kより下なWQHDでfpsも高く維持しやすいです。
逆に高解像度対応ゲームでFull HDのベンチマークがギリギリの場合、モニターの解像度を上げるとベンチマークは確実に落ちますので後悔します。
「リフレッシュレート」とは【モニターが1秒間で何回画面を更新できるのか】を表します。Hzという単位で表現され60Hzでは1秒間に60回画面が更新されます。
リフレッシュレートが遅いと画面のチラツキなどに影響します。
「フレームレート」とは【パソコンが1秒間で何回画面を更新できるのか】を表します。fpsという単位で表現され60fpsでは1秒間に60回画面が更新されます。
モニターではなくパソコンのグラフィック性能、ソフトなどによって決まります。フレームレートが遅いと画面のチラツキなどに影響します。
応答速度に少し戻りますがリフレッシュレートから求められる必要な応答速度を計算すると27GL850-Bの場合、理論上は6msで困らないことになります。
リフレッシュレート | 1フレーム更新時間 | 必要な応答速度 |
60Hz | 16.6ms | 16ms |
144Hz | 6.94ms | 6ms |
240Hz | 4.16ms | 4ms |
モニターの設定、その他機能
モニターの設定をする場合は、モニター正面中央の下側についているOSDジョィステイックを操作して設定します。ボタンが何個もついているモニターより使い易いです。
本当はリモコンのようなものがあるとモードも変更しやすいのですが。
画像関連ではHDR10に対応しています。技術的には映像の明るい部分と暗い部分の描写が、より自然でリアルな表現となる。仕様は国際標準規格で決められています。自然と言えば自然な気がしますが暗い感じがしますのでオフです。
Adavptive-Sync(FreeSync)とG-Sync Comapatibleにも対応。FreeSyncがAMD、G-SyncがNVIDIAのグラフィックチップ用で映像を滑らかに表現する技術です。敵の顔半分だけ先にズレるとかなくすように調整してくれるものです。
himawariはNVIDIA派なのでG-Syncしか利用したことがありません。試してみて気に入ればオンでもいいでしょう。実は最初から使う気がなくてオフです。ゲームの照準などの操作も遅れて追従するような感覚を受けるのですがどうでしょう!?
DASモードは自動設定になっています。
接続に関してですが、DisplayPort接続にしないとHDMI+FreeSyncではリフレッシュレートの上限が低下します。G-SyncはDisplayPort接続が必要です。
あとモニター内蔵スピーカーはあっても使うか微妙なところですが、27GL850-Bはスピーカーがないです。
DAS(Dynamic Action Sync)モード
映像をよりリアルタイムに表示
本来、モニターはグラフィックカードから受信した映像信号を、映像処理を行ったあと一度フレームバッファに格納してから画面に映像を表示します。その間に1フレーム以上のラグが発生します。「DASモード」は、フレームバッファを通さず映像を画面に出力することで、遅延を最小限に抑えます。(DASモードは自動設定)LGエレクトロニクスより引用
27GL850-Bまとめ
27GL850-Bのメリット
- 27インチWQHDでFull HDより作業領域が広く、画素ピッチも小さすぎない
- WQHDなので4Kよりパソコンに負荷がかからずfpsを維持し易い
- IPS方式で視野角が広く色が綺麗
- 応答速度GTG 1ms、リフレッシュレート144Hzの高速動作
- HDR1.0、AMD RADEON FreeSyncテクノロジー、NVIDIA G-SYNC Compatible対応
パソコンとPS4 Proに接続して使用していますが、IPS方式なのでゲームも動画も綺麗な画像で楽しめます。WQHDなのがパソコンに負荷がかからなくて良いです。

モニター仕様
モニター型番 | 27GL850-B |
画面サイズ | 27インチ |
アスペクト比 | 16:9 |
パネル | IPS方式(Nano IPS) |
表面処理 | ノングレア |
解像度 | 最大解像度 2560x1440@144Hz(HDMI) 2560x1440@144Hz(DisplayPort) |
画素ピッチ | 0.233x0.233mm |
応答速度GTG | 1ms |
垂直走査周波数 | 48-144Hz (FreeSync:HDMI48-100Hz、DisplayPort 48-144Hz) |
入力端子 | HDMIx2、DisplayPortx1 |
出力端子 | ステレオミニジャックx1 |
USB端子 | アップストリームUSB3.0x1 ダウンストリームUSB3.0x2 |
機能 | HDR10、HDCP2.2、 AMD RADEON FreeSyncテクノロジー、 NVIDIA G-SYNC Compatible、 DAS(Dynamic Action Sync) Mode、 Black Stabilizerなど |
寸法 (幅x高さx奥行) |
スタンド付き 614x465-575x274mm スタンドなし 614x365x56mm |
重量 | スタンド付き 6.1Kg スタンドなし 4.2Kg |
電源 | 消費電力(最大)65W スリープモード0.5W以下 入力100-240V、50/60Hz |
付属品 | 電源コード、AC-DCアダプタ、HDMIケーブル、 DisplayPortケーブル、USB3.0アップストリームケーブル、 ケーブルホルダー、マウスケーブルホルダー、 簡単セットアップガイド |